注文住宅をお考えの方で、キッチンの間取りの考え方がわからないという方はいらっしゃいませんか。
キッチンの間取りを考える際のポイントの1つとして挙げられるのが冷蔵庫の位置です。
キッチンに必要な冷蔵庫を、どこに置けば良いかわからないという方に向けて、今回はキッチンの間取りの種類とともに冷蔵庫の配置で大切なポイントをご紹介します。
□キッチンの間取りの種類
キッチンの間取りの種類は、大きく分けて5つあります。
1:アイランドキッチン
アイランドキッチンとは、壁面につけて設置する一般的なキッチンとは違い、島のように周りから独立したキッチンのことです。
このキッチンのメリットを3つご紹介します。
1つ目は、部屋に解放感を生み出せることです。
リビングとダイニングが繋がった間取りを実現できるため、視覚的に広々とした感覚を味わえます。
2つ目は、コミュニケーションが取りやすいことです。
壁を向いていると人と顔を合わせないため、食事の準備や食器洗いなどに集中してしまい会話が自然と減少します。
アイランドキッチンは対面型であるため、料理を作りながらリビングにいる家族とコミュニケーションがとれるのです。
3つ目は、周りと協働しやすいことです。
アイランドキッチンは独立しており、左右から人がキッチン内に出入りできる仕組みになっています。
そのため、キッチン内での移動がお互いに邪魔になることが無く、3人や4人でもスムーズに同時並行で作業できるのです。
2:ペニンシュラキッチン
ペニンシュラキッチンとは、アイランドキッチンの2つの側面のうちの1つが壁面についているキッチンです。
メリットとしては、ほとんどアイランドキッチンと同様のことが挙げられます。
1つ異なる点を挙げるとすれば、間取りの自由度が高いという点です。
アイランドキッチンは両側の通路をあけるキッチンであるのに対し、ペニンシュラキッチンは片方の通路のみをあけるキッチンです。
そのため、比較的限られた空間の中でも設置できます。
3:I型キッチン
I型キッチンとは、一般的に壁面につけて設置されている、コンロ、調理台、シンクが1列に並んだキッチンです。
このキッチンのメリットを2つご紹介します。
1つ目は、スペースを広々と使えることです。
壁面につけているため設置スペースがコンパクトになり、空間を無駄なく活用した間取りを設計できます。
そのため、広さに余裕がない住宅でも導入しやすくなっています。
2つ目は、価格がお手頃なことです。
デザインがシンプルであるため、アイランドキッチンやペニンシュラキッチンよりも価格が低い傾向にあります。
4:L型キッチン
L型キッチンとは、キャビネットがL字に設置されたキッチンで、主にコンロとシンクが90度で向かい合っています。
メリットは2つあります。
1つ目は、動線が短いことです。
コンロから90度横を向いて1歩歩けばシンクで作業できるため、キッチン内での移動はほとんどありません。
2つ目は、作業スペースが広いことです。
2人がコンロとシンクそれぞれで作業をする際、横並びになりません。
そのため、各々が広々と空間を使って作業できます。
5:セパレートタイプキッチン
セパレートタイプキッチンとは、シンクとコンロのカウンターを別々にし、それぞれを向かい合わせて設置したキッチンです。
メリットとしては、L型キッチンよりも動線が効率的になることが挙げられます。
3人や4人で協働しても、スムーズに作業を進められるでしょう。
□注文住宅におけるキッチンの間取りの失敗例
注文住宅において意外と多いキッチンの間取りの失敗例を4つご紹介します。
1:対面キッチンだとシンクが丸見えになる
キッチンのシンクはその家の生活感が見える場所です。
そのため、普段から清潔に保つのが面倒でこまめに手入れしていない方の中には、シンクが部屋から丸見えになることに恥ずかしさを感じる方もいらっしゃいます。
この場合の対策としては、カウンターを少し高くするという方法があります。
手元が隠れるため、リビングの外から生活感が見えるのをある程度防げるのです。
2:においが部屋全体に拡散する
アイランドキッチンやペニンシュラキッチンのような対面のキッチンは、コンロから出る煙が部屋全体に拡散しやすくなっています。
特に魚料理やカレーなどのにおいが強い料理を作った際に、部屋全体のにおいが気になることが多いそうです。
対策としては、換気システムを完備する方法が良いでしょう。
部屋全体を風通しの良い間取りにすることで、においを瞬時に和らげたり逃がしたりできます。
3:ビルトイン食洗器の使用頻度が低い
様々な設備を設置できる注文住宅ですが、今まで使用したことのない設備を導入する場合は注意が必要です。
ビルトイン食洗器は食後の食器洗いの手間を省ける優れた設備ですが、実は設置してもあまり使っていないという方が多くいらっしゃいます。
手で洗わなければ落ちない汚れがついていることがよくあるためです。
潔癖の方は、手で洗わないと安心して料理を食器に乗せられないということにもなりかねませんので、ビルトイン食洗器を本当に使用するのかについて具体的にイメージしてみましょう。
4:リビングが狭くなる
生活動線を意識しすぎてキッチンに広いスペースを取りすぎてしまうと、リビングが狭くなってしまいます。
特に、アイランドキッチンやL型キッチンではしばしばみられる事例です。
対策としては、カウンターをダイニングテーブルとしても使用する方法があります。
新しくダイニングテーブルを置く必要がないため、その分リビングに使える空間が広くなるのです。
□冷蔵庫の置き場所の考え方
冷蔵庫の置き場所を考えるうえで大切なことは、キッチンの使用者が何を大切にしたいか優先順位を付けて考えることです。
例えば、冷蔵庫をあまり目立たせたくない場合は、キッチンの一番奥に冷蔵庫を配置すると良いでしょう。
一方で、キッチンの機能性を重視したいと考えている方は、キッチンの入り口付近に冷蔵庫を設置するのが良いでしょう。
どこからでも冷蔵庫の中の物を取り出しやすい間取りは、非常に便利で使い勝手がよいです。
また、コンセントの位置を確認することも冷蔵庫の置き場所を考えるうえで大切です。
冷蔵庫用のコンセントは通常高い位置に設置されるケースが多いのですが、この位置にコンセントがあると埃が溜まりやすくなるという
問題もあります。
埃をそのままにしておくと火事に繋がるトラブルも考えられるので、コンセントの状態をすぐに確認できる場所に設置すると良いでしょう。
□使いやすいキッチンにするためには
使いやすいキッチンにするために大切なこととして、まず調理台と食器棚の間を程よい距離にしておくことが挙げられます。
調理台と食器棚や冷蔵庫との距離が狭いと、使い勝手が悪いのではないかとお考えの方も多いかと思われますが、実は広すぎても
使いづらいのです。
食器や物を取り出す手間がある以上、程よい距離感でキッチンの間取りを設計してもらいましょう。
また、料理をするときの流れをイメージしながらキッチンの間取りを考えることも大切です。
料理の流れは人によって違うので、普段調理する方の流れに合わせて配置を決めるのが良いでしょう。
例えば、冷蔵庫から食材を取り出してすぐ食材を調理する場合、冷蔵庫と作業スペースの距離は近い方が良いですね。
料理をするのが好きな方であればキッチンは毎日利用するので、できるだけ料理の際に負担がかからない設計を心がけてください。
□まとめ
今回は、キッチンの間取りの種類とともに冷蔵庫の配置で大切なポイントをご紹介しました。
冷蔵庫の設置場所は重視するポイントによって変わります。
間取りを考えるうえで、見栄えやおしゃれを気にすることも大切ですが、実用性を意識して設計しないと後悔する可能性が高いので気を付けてください。
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