建売住宅を買って後悔している。そんな声を耳にすることがあります。 実際に住んでみてはじめて気づくこと、写真や見学だけでは見えなかった問題点。 最初は小さかった違和感も、積み重なると大きな後悔へと繋がってしまうこともあります。
そこで今回は、これから建売を検討している方が、納得のいく住まい選びができるように、建売住宅で実際によくある後悔ポイントと、その対策をわかりやすくまとめました。建売のメリットについてもあわせてご紹介します。
建売で後悔したこと9つ
建売住宅は、完成した家を見て購入できる手軽さやコスト面での魅力から、多くの人に選ばれています。しかし実際に住み始めてから、「こんなはずじゃなかった…」と後悔してしまうケースも少なくありません。
ここでは、よく聞かれる建売住宅の後悔ポイント9つをご紹介します。
1. 周辺環境など下調べが足りなかった
購入前に、住宅そのものに目が行きすぎて、周辺環境のチェックを後回しにしてしまうケースは多いものです。
・駅からの距離
・通勤(通学)ルート
・スーパーやドラッグストア
・病院や学校の有無
といった生活インフラの利便性を確認せず、いざ住んでみると「想像以上に不便な環境だった」と感じる人もいます。
また、昼間は静かでも夜間は交通量が多いエリアだった、近隣に騒音や臭気の出る施設があったなど、事前にわかっていれば避けられた後悔もあります。

2. 入居してから欠陥が見つかった
完成済みの建売住宅は、水回りの不具合や建具のズレ、断熱材の不足など、後から隠れた欠陥が見つかることがあります。
購入前にホームインスペクション(住宅診断)を入れていなかったため、後から修繕費用がかかる羽目になったという声も聞かれます。
建売は「完成品を買う」という性質上、工事中の過程を見ることができません。よほど信頼できる施工会社でない限りは、第三者の調査を検討してもよいでしょう。
3. 思ったよりも暮らしにくい間取りだった
図面だけで判断していた間取りが、実際に生活してみると家事動線が悪かったり、家具の配置がしづらかったりするケースがあります。
たとえば、
・洗濯機からベランダまでの距離が遠い
・キッチンと収納の導線がスムーズでない
など、暮らしやすさに直結する不便さは住んでみて初めて気づくことも多いものです。
建売住宅は万人向けに設計されていることが多く、「自分たちのライフスタイルに合わない」と感じる人もいます。

4. 住んでみると風通しや日当たりが悪かった
見学時は晴れていて明るく見えたのに、実際は風通しが悪くてジメジメする、冬は日がほとんど入らず寒いなどの声もよく聞かれます。
とくに建売住宅は、敷地が狭く隣家との距離が近いことも多いため、南向きであっても日照条件が思ったほど良くないケースもあるのです。
日当たりや風通しは、時間帯や季節によって大きく変わるため、見学は複数の時間帯・天候で行うことが大切です。
5. 通勤・通学、買い物などが不便だった
周辺環境と重なる部分もありますが、「思っていたより坂がきつい」「駅までの道が暗くて不安」など、実際に暮らす視点での不便さは、事前には見落とされがちです。
特に小さなお子さんがいる家庭や、通勤・通学の動線が重要な人にとって、立地は後悔につながりやすいポイントです。家を見学するときは、家そのものだけにとらわれず、駅から家までの間もすべて暮らしやすさに直結する部分であるという意識が必要です。

6. 外観や内装が他と同じで安っぽく感じてしまった
分譲地でまとめて販売される建売住宅では、外観デザインや内装のテイストが、どうしても画一的になってしまいます。
引っ越し当初は気にならなくても、年月が経つうちに「他の家とまったく同じで味気ない」と感じるようになることもあるでしょう。
また、内装の仕上げ材や設備が最低限の仕様になっていることも多く、注文住宅と比べてチープな印象になりがちです。

7. 断熱性や気密性など家の性能が低かった
見た目ではわかりづらい性能面は、建売住宅でよくある後悔のひとつです。冬場に暖房をつけてもすぐ冷える、夏は冷房が効きにくいといった快適性の低さは、住んでから大きなストレスになってしまいます。
断熱材の施工不良や、窓の性能の差などは、室温や光熱費に直結する部分なので、信頼できる施工会社を選びたいものです。
8. いろいろオプションをつけたら結果的に高くついた
一見、注文住宅よりもお得に見える建売住宅ですが、住みやすさを求めてオプション工事を追加すると、最終的に注文住宅と変わらないくらいの価格になることもあります。
また、標準仕様では満足できない可能性も考慮して、「オプションでどれくらい費用がかかるのか」を事前に試算しておくことは非常に重要です。

9. 思ったよりもものが多く収納がすぐ足りなくなった
見た目はスッキリしているけれど、収納スペースが少なかった…というのもよくある後悔のひとつです。
特にファミリー層では、
・子供の衣類や学用品
・季節の家電
・災害備蓄
など、思った以上に収納スペースが必要です。
クローゼットや納戸の数・大きさをきちんと確認せずに購入してしまい、入居後に収納家具を買い足す羽目になったというケースもあります。

建売の購入で後悔しないためのポイント
建売住宅は完成済みの物件が多く、すぐに入居できるというメリットがありますが、その分、完成されたものを選ぶ難しさもあります。
ここでは、購入前にチェックしておきたいポイントを5つに絞ってご紹介します。どれも大きな失敗や後悔を防ぐために必要な確認事項です。
1. 完成していれば中に入ってみて光の入り方を確認する
現地で建物の内部に入れる場合は、ぜひ実際に中を見て、窓の位置や開放感、日当たりなどを体感しましょう。 図面や写真だけではわからない「空気感」や「光の入り方」は、暮らしの快適さに直結します。南向きだからといって、必ずしも日当たりがいいとは限りません。
見学の際は午前・午後など、異なる時間帯に入ってみることで、より正確な判断ができます。

2. アフターサービスはしっかりしているか確認する
建売住宅でも、販売会社や施工会社によってアフターサービスの内容や期間は異なります。 万が一の不具合に備えて、どこまで無料保証がついているのか、何年保証なのかを事前に確認しておくことが大切です。
また、アフター対応の評判なども、インターネットの口コミや実際に購入した人の声を参考にすると安心です。

3. 荷物と収納のバランスをチェック
モデルルームや空き家の状態では、収納スペースが十分にあるように感じるかもしれません。 家具も何も入っていない家は、非常に広く見えます。しかし、実際に荷物を運び込む段階になると、思ったより収納が足りないと感じることも少なくありません。
収納不足を防ぐには、事前に「家族の持ち物リスト」を書き出し、どこに何をしまうかをイメージしながら確認すると、暮らし始めてからのストレスを減らせます。

4. 天気や時間帯による日当たり具合をチェック
日当たりのよさは、時間帯や季節によって大きく変わります。 特に冬場の朝や午後に日がどれだけ入るかは、室温や湿気、電気代に影響します。
可能であれば、曇りの日や夕方にも現地を訪れ、部屋の明るさや温度、陰の入り方をチェックしましょう。
5. 第三者に住宅診断をしてもらう
建売住宅こそ、購入前に第三者による住宅診断(ホームインスペクション)を検討したいところです。 施工ミスや見えない部分の劣化、断熱材の施工状況など、専門家でないと判断できないことも多くあります。
住宅診断は数万円の費用がかかりますが、大きなトラブルを未然に防ぎ、後悔しないためには、非常に価値ある投資といえるでしょう。

建売にもメリットはある!注文住宅にはない良さ
建売住宅には後悔の声もある一方で、注文住宅にはないメリットもたくさんあります。
すでに完成された建物を見て購入できる安心感や、コスト・時間の面での合理性など、建売ならではの魅力をあらためて見ていきましょう。
1. 建物を見てから購入できる
最大のメリットは、完成した建物を見てから判断できる点です。 間取りや外観、部屋の広さや明るさなどを実際に確認できるため、「住んでからイメージと違った…」というギャップが少なくなります。
また、建材や設備も現物をチェックできるため、納得感のある買い物がしやすくなります。

2. 費用も比較的手頃で予算を立てやすい
建売住宅は、同じ仕様の家を複数棟まとめて建てることで、比較的、建築コストが抑えられています。 そのため、注文住宅と比べて価格が比較的手頃で、資金計画を立てやすい点が魅力です。
3. 1〜2ヶ月ですぐ入居できる
建売住宅はすでに完成している物件が多く、契約から1〜2ヶ月程度で入居できるのも大きなメリットです。
注文住宅のように、打ち合わせや着工から完成までの長い期間を待たずに済むため、急ぎで住まいを探している人にとっては特にありがたい選択肢となるでしょう。
入学・転勤など、タイミングに制約がある場合にも柔軟に対応できます。

注文住宅のご相談は石井工務所へ
建売住宅には「実物を見てから選べる」「すぐに入居できる」などの魅力がありますが、ライフスタイルや理想の暮らしにしっかりフィットさせたいなら、やはり注文住宅も選択肢として外せません。
間取りや動線、デザイン、素材、断熱性能まで、すべて自分たちの希望に合わせて計画できるのが注文住宅の大きな魅力です。収納の位置や広さも、家族の生活に合わせて最適化できます。
「建売を見てみたけど、どこかしっくりこない…」「せっかくのマイホームだから、もっと自分たちらしくつくりたい」 そんな方は、私たち石井工務所の注文住宅をぜひご検討ください。
土地探しから資金計画、間取りのご提案、施工までワンストップで対応し、お客様一人ひとりに寄り添った家づくりをお手伝いします。
家づくりで後悔しないためにも、どのような小さなことでも結構です、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
建売住宅は、すぐに入居できて価格も明確という魅力がありますが、「実際に住んでみたら後悔した」という声も少なくありません。
周辺環境や日当たり、間取り、住宅性能、アフターサービスまで、建売住宅の確認すべきポイントは多岐にわたります。
後悔しない建売選びのためには、できるだけ多くの情報を集め、現地での確認や専門家の診断も検討することが大切です。
一方で、こだわりを反映した住まいを求めるなら、注文住宅という選択肢もあります。自分たちの理想やライフスタイルに合った家づくりができるのは、大きな魅力です。
「建売」か「注文住宅」か迷ったときこそ、自分たちにとって何が大事かを見つめ直すチャンス。後悔しない家づくりのために、しっかり比較しながら、納得のいく選択をしていきましょう。