一級建築士が解説!【リビング20畳の間取りは広い?暮らしやすさと後悔しない設計ポイント】

一級建築士が解説!【リビング20畳の間取りは広い?暮らしやすさと後悔しない設計ポイント】

家づくりを計画する時、多くの方が最初に悩むのが「リビングの広さ」。

SNSで見るおしゃれで広々としたリビングに憧れつつも、実際に住まいを建てた人からは「広すぎて冷暖房の効きが悪く後悔した」「掃除の手間が大変」といった声も少なくありません。

この記事では、石井工務所の一級建築士が、リビング20畳の間取りが本当に暮らしやすいのか、後悔しない設計の考え方を具体的に解説します。

20畳はおよそ33㎡(約10坪)に相当します。数字だけ見ると十分広く感じますが、実際の体感は間取り・家具配置・天井の高さなどによって大きく変わります。
つまり「20畳」という面積そのものより、家族構成や生活動線、キッチンとのつながりなど、住まい全体のバランスを考えることがポイントです。

一級建築士からのアドバイス
「20畳のリビングは開放感があり魅力的ですが、広さを確保するには、構造や生活動線のバランスを考える必要があります。
たとえば夫婦2人の平屋(延床約30坪=約60畳)ならゆとりを持って設計できます。
子ども部屋を2室設ける場合は、2階建てで延床約40坪(約80畳)ほどが目安です。」

20畳のリビングは、家族が一緒に過ごす場所として十分なゆとりがあります。
子どもが遊んだり、ペットが動き回ったりしても窮屈さを感じません。
来客時にも余裕があり、「広々として気持ちいいね」と言われることが多いでしょう。
また、対面型のキッチンを採用すれば、料理をしながら会話ができ、家族のコミュニケーションも増えます。
リビングを「家族の中心」として設計したい方には、20畳という広さはとてもバランスが良いサイズです。

石井工務所で建てられたリビング20畳以上のお住まいでは、家族がのびのびと暮らしている声が届いています。

「リビングが広く開放的で、息子の友達がよく遊びに来ます。
自然素材の木の床は柔らかく温かみがあり、歩くたびに安心感があります。
壁は紙クロス仕上げなので、子どもの作品を画鋲で飾っても跡が目立たないのが嬉しいです。主人のこだわりが細部にまで反映されていて、家族全員が心からこの住まいを気に入っています。」
— 蓮田市の注文住宅、木造2階建て吹抜けのある家(高断熱・高気密・自然素材・全館暖房仕様)

家族が自然と集まる場所になる01
家族が自然と集まる場所になる02

施工事例はこちら: https://ishiicorp.co.jp/works/personal19/

20畳あれば、ソファ・ダイニングテーブル・テレビボード・観葉植物などをバランスよくレイアウトできます。
季節や気分に合わせてレイアウトを変えやすく、「暮らしを長く楽しめる空間」になります。

広いリビングは空気の循環が悪く、冷暖房の効きが落ちやすいというデメリットがあります。

特に冬は暖かい空気が上昇し、天井付近にこもってしまうため、床付近が寒く感じるケースも。

一級建築士からのアドバイス
「20畳の部屋は開放感がある反面、冷暖房が効きにくいという課題があります。
当社では高断熱・高気密仕様に特化し、床下エアコンによる全館暖房を15年以上採用しています。エアコン1台で経済的に家全体を快適に保つ方法です。
冷房は、平屋ならリビング1台で十分。2階建てでは吹き抜けや階段室に1台設置すれば、冷気が自然に上下階を循環します。」

1. 冷暖房効率が悪く光熱費が上がる

広いリビングは掃除範囲も広く、日々の手間が増えがちです。
お掃除ロボットを導入する、家具を最小限にするなど、暮らしを楽に保つ工夫が必要です。
また、家具を増やしすぎると「せっかく広くしたのに狭く見える」という後悔にもつながります。
空間を“余白ごと楽しむ”気持ちを持つと、すっきりとした印象を保てます。

2.掃除や家具の維持が大変

リビングを20畳にすると、他の部屋の間取りに影響が出ることがあります。
寝室や収納スペースを削る形になってしまい、後から「もう少し収納を増やせばよかった」と後悔することも。

リビングの広さは、家族の人数や過ごし方によって変わります。
夫婦2人なら18畳前後、子どもがいる家庭や来客が多い家庭なら20〜22畳が目安です。
また、リビングで在宅ワークや勉強をする時には、デスクスペースを想定しておくと後悔しません。

1. 家族構成と暮らし方を軸に広さを決める

間取りを決める段階で、家具のレイアウトをシミュレーションしておくのがおすすめです。

キッチン・ダイニング・テレビ・ソファの位置関係がスムーズであれば、同じ20畳でも驚くほど快適になります。

2. 家具配置と動線をシミュレーションする

リビングを「一つの大空間」にせず、用途ごとにエリアを分けると使いやすくなります。

たとえば:
• キッチン〜ダイニング:家事の場所
• ソファ周辺:くつろぎの場所
• 一角にデスク:仕事や学習の場所

3. 空間をゾーニングして使いやすく

 → 開放的な空間でも快適な温度を保てるように。

→ 明るさと視線の抜けを意識することで“広がり感”が変わります。

一級建築士からのアドバイス
「大きなリビングは中心部が暗くなりがちです。
平屋なら越し屋根を採用して高窓を設ける、2階建てなら出入口扉や欄間にガラスを使うなど、採光の工夫で日中も明るさを保てます。」

2. 家具・照明・窓の配置バランスを意識する

→ 子どもの成長やライフスタイルの変化に合わせて、柔軟に使える設計を。

「リビングは20畳がベスト」と一概には言えません。
大切なのは、家全体の間取りバランスと、どんな暮らしをしたいかを見極めることです。
・来客が多い家庭は20畳以上でゆとりを持つ
・掃除やメンテナンスの手間を減らしたいなら18畳前後がコンパクトでおすすめ
・家事動線重視ならキッチンを中心に配置する

石井工務所では、一級建築士が直接ヒアリングを行い、実際の生活動線・冷暖房効率・収納計画をすべて考慮した間取りを提案しています。
「リビングの広さで悩んでいる」「20畳が広すぎるか不安」という方は、ぜひ一度相談してみてください。

一級建築士からのアドバイス
「20畳のリビングにはたくさんの魅力があります。
ただし設計次第で“開放的にも、使いづらくもなる”空間です。
ぜひご相談いただければ、冷暖房・採光・動線のすべてを踏まえて、後悔のないマイホームをご提案いたします。」

関連記事:
二世帯住宅のメリット・デメリット|後悔しないための暮らし方と工夫
二世帯住宅に母一人の場合の間取りは?タイプ別の実例と設計ポイント

News&Blogトップ