今日、光熱費が高くなっていっており、使用電力を減らしても光熱費は変わらないという状況です。
電力は火力や原子力で発電したものを電力会社から購入するのが一般的ですが、エコの観点から再生可能エネルギーの活用にシフトしつつあります。
再生可能エネルギーの1つである太陽光は、1番身近に感じるものではないでしょうか。
企業だけではなく一般住宅にも太陽光発電は採用されており、地球に優しく、お財布にも優しくエネルギーを使用できます。
そこで今回は、注文住宅で太陽光発電を採用するメリットと注意点を解説します。
ぜひ参考にしてください。
□太陽光発電を設置するメリットとは?
太陽光発電を設置することで、再生可能エネルギーを使った電力供給が可能になり、環境に優しい生活を送れます。
省エネ面が重視されがちですが、実は太陽光発電の設置にはまだまだメリットが存在するのです。
太陽光発電を設置するメリットとしてまずは、光熱費を削減できることが挙げられます。
太陽光発電で生産された電気を優先して家庭内で使用しているため、電力の購入量が抑えられるのです。
さらに、太陽光パネルを屋根に設置することで直接屋根に日光が当たらず、夏場の気温上昇も抑制できます。
逆に冬場は太陽光パネルが放射冷却を抑制できるため、パネルの設置は電力の面だけではなく気温変化を抑えられるという面でも、光熱費を削減できるというメリットを持っているのです。
また、太陽光発電により家庭内に電力が蓄積されるため、災害時や台風、停電時にも電気を使用できます。
緊急時に向けて確実に電力を備えたい場合は、蓄電池も合わせて利用すると発電した電力を貯められるのでおすすめです。
次に、太陽光発電は投資として利用できることがメリットでしょう。
太陽光発電が投資と言われている理由として、固定価格買取制度が挙げられます。
固定価格買取制度とは、住宅用の太陽光発電で10年間一定の価格で余った電力を買い取ってもらえる制度のことです。
つまり、発電された電力を全て使えなくても、余った分はあとでお金になって返ってくるのです。
初期投資はかかるものの、長期的にみるとお金が返ってくるので、安定した投資をしたい方にはおすすめでしょう。
□太陽光発電の設置は新築時がおすすめ!
太陽光発電システムは後付けも可能ですが、新築時に一緒に設置すると以下のようなメリットがあります。
・太陽光発電の設置を想定した家づくりができる
太陽光発電システムを設置するにあたって、屋根の向きや面積、屋根材の種類を適したものにしなければなりません。
マイホームを建ててからの設置だと、これらの条件に融通が利きにくく、太陽光発電のメリットを最大限活かせない可能性があります。
一方で、新築時に一緒に太陽光発電の設置を計画すれば、屋根の向きや面積、屋根材を太陽光発電に合わせたものを選べます。
また、屋根の向きは土地の向きの影響も受けるため、土地探しの段階から太陽光発電の設置を意識できるのです。
・ローンをまとめて組める
太陽光発電の設置の際は、ソーラーローンや太陽光ローンというローンを組めます。
後付けの際はこれらのローンを利用することになりますが、新築時に一緒に設置するのであれば住宅ローンにまとめて組むこともできるのです。
別でローンを組む手間を省け、資産管理もスムーズに行えます。
・補助金を申請できる
省エネ性能を満たした家は、補助金制度を活用できる可能性があります。
「ZEH補助金」や「こどもみらい住宅支援事業」などあらゆる補助金制度があり、その要件は制度によってさまざまです。
自治体ごとに補助金制度が設けられていることもあるので、それを含めて一度確認してみましょう。
新築時に一緒に太陽光発電を設置することには、以上のようなメリットがあります。
一方で、後付けの設置にもメリットは存在します。
後付けの設置の場合、屋根置き型の太陽光発電になるため固定資産税が発生しません。
さらに、初期費用がどうしても高くなってしまうため新築時に設置すると費用負担がとても大きくなりますが、後付けであれば予算に余裕を持って導入できます。
補助金やローンの活用もありますが、資産計画を立ててから設置の時期を決めると良いでしょう。
□注文住宅に太陽光発電を設置する際の注意点
太陽光発電にはメリットがたくさんありますが、やはり気になるのが設置費用です。
設置してから十分な発電量を確保できないとなると、設置費用のもとがとれないような気がしてしまいます。
本当に発電量を確保できるのか、太陽光発電のメリットを活用できるのかを以下のポイントを押さえて確認しましょう。
・土地の向きや環境を確認
土地の向きや環境は、太陽光発電量に大きく関わってきます。
南側の辺が短い土地だと、日がよく当たる南側の屋根の面積を十分に確保できません。
また、高い建物に囲まれた環境でも屋根の日当たりが良くないでしょう。
発電できる量と設置費用のバランスがとれているか1度確認してから設置を検討することをおすすめします。
・屋根の材質と傾斜を確認
屋根の材質や傾斜によっては、太陽光発電をとりつけるのに十分な強度を備えていない場合があります。
また、土地や周囲環境と同じく、発電量を確保するためには傾斜がどれくらいであるかも重要事項です。
地域によって南中高度が異なるため一概に言えませんが、ご自宅の屋根の傾斜が太陽光発電に適しているか確認しましょう。
・太陽光発電のタイプを確認
太陽光発電には、「屋根材一体型」と「屋根置き型」の2つがあります。
屋根材一体型の太陽光発電は、屋根の耐久性に心配はありませんが、初期費用が割高です。
一方で、屋根置き型の太陽光発電は、初期費用を抑えられてメンテナンスが簡単であるというメリットを持つものの、太陽光発電の重量がそのまま屋根への負担となります。
・蓄電池の設置を検討
蓄電池を設置すると、太陽光発電で得た電力を蓄電できて、緊急時にも備えられます。
情報を得るにはスマートフォンは欠かせない現代において、緊急時用の電力を備えられるのは安心ですね。
またもっと性能を重視するのであれば、「ハイブリッドパワーコンディショナ」の導入もおすすめです。
ハイブリッドパワーコンディショナとは、発電した電力を使える電力に変換できる機械です。
蓄電池と一体型のものや、蓄電装置に直流のまま送電できるものなどあらゆる機能が備わっています。
ただし、蓄電池もハイブリッドパワーコンディショナも設置に高額な費用がかかるため、予算と使用する頻度のバランスを考えてから検討しましょう。
□まとめ
今回は、注文住宅に太陽光発電を設置するメリットと注意点を解説しました。
太陽光発電は光熱費の削減に効果的なだけでなく、発電した電力を貯めることで災害時の対策を施したり、余った電力を売却して利益を得たりすることができます。
設置は後付けでも新築時でもそれぞれにメリットがありますが、新築時に設置する際は十分な発電量を確保するためにも、建設する前段階で太陽光発電を設置する旨を業者に伝えましょう。
土地の向きや屋根材、蓄電池やハイブリッドパワーコンディショナの採用までを計画時に検討することで、太陽光発電の設置への後悔はなくなるでしょう。
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