自由設計だからこそ、住む人のこだわりが反映されるのが注文住宅です。とはいえ、実際にはどんな点を重視する人が多いのでしょうか?
今回は、注文住宅に関するアンケート調査の結果をもとに、建てた家に満足している人は何を重視したのか、逆に後悔したポイントなど、気になる実情にせまります。
これから家づくりを始める方にとって、すでに理想を叶えた人のリアルな声は貴重なヒントになるはずです。
注文住宅を選んだ理由は?「こだわりたい」「他に選択肢がなかった」
まず、建売ではなく、注文住宅を選んだ理由についてです。
「理想の家を建てたい」強い想いが注文住宅を後押し
注文住宅を選ぶ理由として最も多かったのは、好みや間取りなどこだわりを実現したいという強い希望でした。一般社団法人あんしん解体業者認定協会が2023年9月に行った調査では、
・自分好みの家にしたかった:約36%
・間取りにこだわりたかった:約32%
と、住まいに対する理想の追求が購入動機の大きな割合を占めています。
内装も外観も自分好みにし、動線の工夫や収納スペースの設計なども自由にできるため、具体的な希望を叶えつつ、暮らしやすさまでトータルでデザインできるのは、注文住宅ならではの魅力です。

間取りや土地、生活スタイルがきっかけになるケースも
一般社団法人あんしん解体業者認定協会の調査では、
・希望の土地に建売住宅がなかった
・建売では家族構成に合わなかった
といった選択肢のなさや現実的な理由から注文住宅を選んだ人も多く見られました。
特に子どもが複数いる家庭や二世帯住宅を希望する場合、建売では十分な間取りが確保できないケースも多く、家族の人数やライフスタイルに合わせた設計を求めて注文住宅に踏み切るという声もありました。
また、親から譲り受けた土地に家を建てるため、必然的に注文住宅となるパターンもあります。土地の条件に合わせた柔軟な設計は、注文住宅だからこそできることです。

注文住宅で重視されたポイントランキング
では、注文住宅を建てるにあたり、最も気にした点は何かという点についても分析してみます。
こだわり1位は「間取りと広さ」
注文住宅を建てる上で、最も多くの人がこだわったのが「間取りと広さ」でした。同じく、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の調査では、「自分好みの間取り・広さ」を重視した人が圧倒的に多く、全体の約半数がこれを最優先に挙げています。
注文住宅では、将来の子ども部屋を想定して間仕切りを作ったり、親との同居を見越してバリアフリー対応の部屋をつくったりと、ライフステージに合わせた設計が可能です。こだわりのポイントに合わせた間取りで、長く快適に住める家になるのです。

家事動線・収納・デザイン・性能も上位にランクイン
一般社団法人あんしん解体業者認定協会の調査で、間取りと並んで重視されたのが、
・家事動線
・収納力
・デザイン性
でした。
特に今は、共働き世帯が増えていますから、時短・効率を意識した動線設計が高く評価されます。
また、「生活感を出さずスッキリ暮らしたい」というニーズから、シューズクロークやファミリークローゼット、パントリーなどを組み込んだ豊富な収納スペースの確保にも注目が集まっています。
デザイン面では、好みのデザインを取り入れ、住まいへの愛着を育む工夫も多数見られました。建売ではあまり見かけないデザインも、注文住宅なら実現できます。
性能・快適さに直結する「断熱性・気密性」にも注目
昨今の光熱費の高騰もあり、とくに存在感を増しているのが、「断熱性」や「気密性」といった住宅性能です。
・光熱費の削減
・エアコン効率の向上
・冬も夏も快適な室内環境など、住み心地に直結する要素として注目されており、株式会社LIFULL(ライフル)が2022年8に行った調査では「住宅性能」が会社選びの決め手で第2位という結果も出ています。
家は建てて終わりではないという意識の広がりを感じさせる結果となりました。

満足できた理由・後悔したポイントから学ぶ家づくりのコツ
注文住宅を建ててみて、満足している人もいれば、満足できなかった人もいます。その理由を探ってみましょう。
「思い通りの家になった」人の共通点とは?
注文住宅を建てた人の多くが「満足している」と答えています。一般社団法人あんしん解体業者認定協会の調査では、実に87.7%もの人が「とても満足」または「まあ満足」と回答しています。
その理由として挙げられていたのが、
・理想通りの間取りが実現できた
・担当者が親身になってくれた
・生活のしやすさを感じる
といったものでした。
特に印象的なのは、満足している人の多くが、
・担当者と何度も打ち合わせを重ねた
・納得いくまで相談した
と答えていることです。家づくりにおける主体性の大切さが伝わってきます。

後悔の声に学ぶ:動線・間取り・担当者との関係性
一般社団法人あんしん解体業者認定協会の調査で後悔の声として多かったのは、
・動線が悪くて家事がしづらい
・思っていたより部屋が狭く感じる
・コンセントの位置をもっと考えればよかった
など、暮らしのリアルに関わる部分でした。
特に担当者との信頼関係が築けていなかった場合、伝えたつもりが、希望が反映されなかったことなどが、後悔につながるようです。
このような後悔を避けるためには、事前に自分たちの希望を明確にし、優先順位を決めておくことが重要です。
担当者との相性と住宅性能が成功の鍵
理想の家を建てられるかどうかは、やはり「人」にかかっています。会社の知名度や規模は関係ありません。
会社選びで最も重視されたのは「人」だった
注文住宅の満足度を左右する大きな要素のひとつが、「担当者との相性」です。
株式会社LIFULL(ライフル)が2022年8月に行ったアンケート調査でも、住宅会社を選ぶ際に「担当者の人柄や信頼性が決め手になった」と回答する人が4割以上となっており、見積もり価格やデザイン性を上回る結果となりました。
注文住宅が施主と建築会社の二人三脚で進むプロジェクトです。住まいに対する思いを丁寧にくみ取り、時には的確なアドバイスをくれる担当者の存在は、理想の家づくりに欠かせません。
実際に「たくさん打ち合わせをした」「親身になって対応してくれた」という声は多く、相性の良い担当者=満足度の高い家につながる傾向が見て取れます。

住宅性能(省エネ・高気密・高断熱)の優先度が上昇
もう一つ、注目すべきは住宅性能への関心の高まりです。省エネ性・高気密・高断熱といった機能面は、快適な暮らしと光熱費の削減を両立できる要素です。
株式会社LIFULL(ライフル)の調査では、「住宅性能が会社選びの決め手」と答えた人が約4割と、「担当者との相性」に次ぐ高い割合を示しました。
加えて、2022年以降は省エネ住宅を対象とした補助金や優遇制度(住宅ローン控除、ZEH対応など)が充実しており、性能を重視することが将来的なコスト削減にもつながるという認識も広がってきています。
住宅性能は、見た目ではわかりにくい分、後回しにされがちですが、「夏は涼しく、冬は暖かい」という基本的な住環境を支える、非常に重要な要素であることを忘れてはいけないでしょう。

注文住宅の情報収集は何から始める?
注文住宅を建てたいと思ったとき、何から始めたらいいか迷う人は多いです。まずは情報収集ですが、その方法も一定の傾向が見えてきました。
情報収集の期間は「半年〜1年未満」が最多
注文住宅は自由度が高い分、選択肢が多く、情報収集にも時間がかかります。株式会社LIFULL(ライフル)が2022年8月に行った調査でも、実際に注文住宅を建てた人たちの多くは、「半年〜1年未満」の期間をかけて情報を集めていました。
この期間は最も多い回答となっており、「3ヶ月〜半年未満」を含めると、半数以上が少なくとも数ヶ月以上をかけて家づくりの準備をしていることになります。
注文住宅の検討は、単に気に入った家を選ぶのではなく、土地の条件、間取りの希望、予算の配分、施工会社の選定など、決めるべきことが非常に多いため、ある程度の時間をかけてじっくり進めるのが一般的です。
モデルハウス・展示場の見学数は「4〜5軒」
注文住宅を建てる前に、モデルハウスや住宅展示場の見学をするのは非常に重要です。
株式会社LIFULL(ライフル)の調査では、注文住宅の検討時に「4〜5軒」のモデルハウスを見学した人が最も多く、複数の住宅会社の建物を見比べたうえで判断していることがわかります。
モデルハウスでは、間取りの工夫や設備の使い勝手などを体感できるほか、担当者の対応や説明の仕方も重要な判断材料になります。建築後のイメージを膨らませるうえでも、実物を見ておくことは非常に重要です。
また、見積もりを依頼した会社の数は「2〜3社」が最多で、見学数のほうが多い傾向にあるのも特徴です。
これは、プランや価格を比較する前に、自分の目で確かめて納得した会社に絞って依頼するという流れが一般的になっているからでしょう。

SNSやブログも活用!リアルな情報を参考に
最近では、SNSやブログといった情報源も、注文住宅の検討に役立てられています。
Instagramでおしゃれな間取りや収納のアイデアを見たり、X(旧Twitter)やYouTubeで施主の体験談をチェックしたりすることで、「実際に建てた人の生の声」が手軽に得られる時代になりました。
また、住宅会社の公式ホームページや口コミサイト、住宅系ブログなども併用されており、リアルとネットの両方をバランスよく使い分ける人が増えています。
これらの情報源を活用しながら、自分に合った会社や理想を実現できそうなプランを見極めていくことが、満足度の高い家づくりへの第一歩といえるでしょう。

妥協しない理想の注文住宅を建てるなら石井工務所へ!
「こんな家にしたい」という思いを、丁寧にカタチにしてくれるパートナーがいれば、注文住宅の満足度は格段に上がります。
石井工務所は、高気密・高断熱をはじめとする住宅性能にこだわりながら、理想の家づくりを全力でサポートしています。
石井工務所では、住む人の暮らしに寄り添った設計と、誠実な担当者との丁寧な打ち合わせを何よりも大切にしています。プランニングの段階から断熱性や気密性、耐久性などをしっかり考え抜き、「冬はあたたかく、夏は涼しい」快適な住まいを実現。もちろん、将来的な光熱費の抑制や環境配慮といった視点も欠かしません。
「住宅性能も、デザインも、コミュニケーションも妥協したくない」そんなあなたにこそ、石井工務所の家づくりを知ってほしいと私たちは考えています。
どのような小さなことでも結構です。まずはお気軽に、ご相談ください。
まとめ
今回のアンケート調査から見えてきたのは、多くの人が間取りや広さ、動線、住宅性能、そして担当者との相性を重視しているということでした。そして、満足している人の多くが、自ら積極的に関わり、理想を言葉にし、信頼できるパートナーと家づくりを進めていたという共通点もありました。
一方で、後悔の声には「自分の意見を反映できなかった」「動線を考えればよかった」といった反省もありましたが、これらはすべて、これから家を建てる人にとっての貴重なヒントとなるでしょう。
注文住宅は自由であると同時に、選択肢が多く迷いやすいものです。だからこそ、信頼できるパートナー選びと、性能・設計のバランスを見極める目が重要なのです。
(アンケート調査参考)
出典:一般社団法人あんしん解体業者認定協会「注文住宅のこだわりポイントに関する意識調査」(2023年9月実施) URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000113357.html
出典:株式会社LIFULL(ライフル)
URL:https://lifull.com/news/24657/
https://www.homes.co.jp/cont/data/data_00132/?_ga=2.125767370.1360896416.1748503036-816339361.1748503036